掛川で外国人診療向上ワークショップを開催しました

10月26日午後3時〜午後5時まで、掛川の中東遠総合医療センターにて、浜松医科大学 地域家庭医療学講座と共催して、医師対象の外国人診療向上ワークショップを行いました。本ワークショップは後期研修医の教育プログラムの一環として、医師が普段診察室以外で出会うことの少ない外国人患者の病気と生活背景に対する理解を深め、さらに外国人の健康に関わる医療機関・民間の支援団体・行政関係者が連携を進める目的で実施されました。

講師は、MINNAとNPO法人Findadocメンバーの医師である弓野のほか、掛川・浜松を含む静岡中西部で活動するブラジル人・ベトナム人・フィリピン人の支援者・当事者5名、また静岡県国際交流教会から協力いただきました。当日のファシリテーターとして、浜松国際交流教会、JICA浜松デスク、JICA愛知デスク、MINNAからも2人の参加をいただきました。

参加者は、医師(総合診療に関わる初期研修医、後期研修医、指導医)・医学生・医療事務・外部参加者と講師で、対面とオンラインを含めて合計30-35名程度でした。

本ワークショップは研修医の教育プログラムの一環として実施されたため、まず最初に研修医が診療の場で出会いそうな外国人患者で、医療・福祉サービスへのアクセスに困難を抱えた仮想事例を提示し、どのように医療機関が対応すれば良いかを、医師と外国人当事者・支援者がグループとなって議論し、議論の結果を発表しあいました。

その後、上記の支援者・当事者および国際交流協会から、静岡中西部に住むブラジル人・ベトナム人・フィリピン人の生活事情と医療ニーズについて、弓野が外国人診療についての総括を発表しました。総括の中で、外国人の医療アクセス向上のための取り組みの例として、MINNAとIOMベトナムの連携に基づき作成された日本に住むベトナム人の健康ハンドブックの紹介、およびFindadocの多言語医療施設検索プラットフォームの紹介とサイト操作動画の提示を行いました。

ワークショップ終了後の、医療機関・支援団体・行政関係者の参加者からの評価は高く、再度実施して欲しいとの声もあり、同様のワークショップを今後複数の地域で実施予定です。

弓野綾

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